間一髪のスタート
少し早起きして10キロマラソンの受付へ向かった朝。
石狩の空は大きかった〜。
受付を済ませてからスタートまでの2時間をもてあまして
アップ走はしないことにしていたのに、つい、少しだけ走ってくる?
と言ってしまったのが運のつき。
スタート25分前のことでした。
スタートラインのある200メートル先の信号を指して、
「あの信号まで行って戻ってきて?」と手放したmasaは、
他のアップ中のランナーに見え隠れしながらジョグしていきました。
ところが、信号を越えても止まらない・・・
そのままどんどん走っていってしまう姿を確認したまま、
その場から追いつくはずもなく、完全に見失ってしまいました。
目指していっていたはずの信号が、真下に行くと視界に入らなかったのですね、多分。
小走りに追いかけ、その道路の突き当りまで行くも、姿は見当たらず、角をどこで曲がったのか
、その先々にいる警備係の人に声をかけながら、うろうろ走り回りましたが、
警備の方も無線を持っているわけではないので捜索ネットができるわけでもなく、
大会本部に戻るにも300メートルくらい戻らなければなりませんので、
とにかくあちこちウロウロ走りまわる私でした。
そうこうするうちにスタートラインに集まるランナーで
どんどん人混みになり、パトカーを見つけて、お巡りさんにも協力をお願いしました。
「自分たちはここに張り付いていかないといけないので
スタートまで探してみて、スタートしてもいなかったら、110番してください」と
いうことになりました。
もう、祭り どころではありません(*´Д`)。
(あ〜・・今日のレースはもうだめなかな・・)
スタート3分前の心境です。
全く標識のない住宅街を巡って、本部広場の方へもどっていることは
考えにくかったのですが、もう、スタート地点に居ないことが明らかなので
200メートルダッシュして、本部付近に戻ってみました。
すると、初めに時間を潰していた芝生の小山の上に立ってキョロキョロしているmasa発見!
「ああ!よかった〜!!」
でも、和む暇はありません。
スタート1分前。
200メートル向こうのスタート地点にダッシュ!!!
「行きなさい!」と言ったものの、さっきのことがあるので、
また見失ったら、ということも頭をよぎり
「ちょっと待って!」
(もうここまでにリュックを担いで結構走っていたので、息が切れて追いつかないのです)
「行って行って!!」
「待って〜」
と、いったいどっちなの?と周りの人はまるでサザエさんを見ているようだったことでしょう。(*´▽`*)
そして、
スタートラインに到着した瞬間、パーン!!
とスタートの合図がありました。
そのまま、回れ右して、「行ってらっしゃい!!今からがレースだからね〜」
と、まあまあ、漫画の様なスタートでした。
先ほどのパトカーまで戻り、「見つかりました」と報告し、
良かったね〜、と。彼らも無線でちょうど連絡してくださっている所だったようです。
1時間弱で終わるはずのささやかなイベントまで、大きなドラマにしてくれるmasa・・。
それにしても、迷ったはずなのに、よく戻ってこられたね。
地理的な感覚と、基本的な判断は少し備わっていることがわかって、
(このタイミングじゃなくても良かったのだけど(;´∀`))
よい 冒険になりました。
長すぎるアップをした割には、期待通りのタイムで帰ってきましたよ。
走り終わった後の笑顔はやっぱり格別です。
ゲストランナーの増田明美さんに、サインもいただきました。
スタート前の捜索で声をかけていた警備係のおじさんも
「完走しましたね。よかったね」と。
心配して待っていてくださったのですね。
masaのような家族がいると、こんな形で触れ合いが広がります。
レースが無事に成立することをほぼ諦めていた1時間前があったからこそ
人生どう転ぶかわからない・・この幸福を深々と味わっています。
皆様、本当にありがとうございました。