~音楽と自然の力につつまれて~ e.w.Hanaの記録

幸せになりたい!幸せを分かち合いたい!言葉ではうまくコミュニケーションが取れないけれど 音楽はできる青年との暮らしの中で、 目の前に起こる出来事をどのように受け止めるか 自然の力や音楽の力に癒されながら模索していく日々の記録です。

平和を祈るだけではない人々

陽が沈んでも比較的暖かかった日曜日
イルミネーションの下ではクリスマス市が
始まっていました。市の中をゆっくり見るのはまた今度。
今日は、松元ヒロさんのソロライブとピアノの演奏会のどちらかを選ばないとならなくて
迷った結果、masaの意向でトークライブの方に足を運びました。

パントマイム出身で『ザ・ニュースペーパー』から独立後は
筑紫哲也さん主催の‟自由の森大学”、井上ひさしさん主宰の‟生活着大学校”
等で公演、また、立川志の輔さんの‟志の輔落語”に定期ゲストとして出演中という
ヒロさん。芸人さんなので、政治ネタ、ニュースネタ、なども出てくるのですが
今日は、ただ笑わせるだけではない、芸を通じて‟地味に
平和活動に貢献する志を知り、教えて頂くことの多いライブでした。

masaの直観に従って正解でした。

‟地味に”というところの意味は、テレビに出られない、
つまり社会風刺が直接伝わるように入ってくるお話しの中身だから・・。

お話しに出てきた むのたけじ氏という99歳のジャーナリストのことも
初めて知りました。武野氏は戦時中、朝日新聞で中国・東南アジアの特派員でしたが
「負け戦を勝ち戦として報道してきた責任を取る」ということで終戦の8月15日に
朝日新聞を退社、以後故郷秋田で『たいまつ』という週刊新聞を30年発行し、現在も
反戦の活動をしている方でした。

新聞記者という立場で、秘密保護法がいかに恐い法律かを声をあげてもいらっしゃいます。
戦争も、法律も、始まった時、できた時にはもう手遅れなのだそうです。
始まった戦争中に反戦を唱える人はいないと。

戦争がいやでも、戦争が始まっているのにやめたら敵に撃たれてしまう
という状況に3日も立たされれば、人は思考が停止してしまうと。

報道も同じことで、政府や軍部が「こう書きなさい」と言ってきたことは一度もないと。
でも、そのまえに、社内での2重3重の検閲が実施され自粛が当たり前になる。
これが、法律のコワさなのだそうです。

だからこそ、色々な事がおかしくなってきていると感じる今が
最後のチャンスだと、自らの経験ゆえに、声を大きくして訴えていらっしゃるのを知ると
小さな一市民でも、皆が考え行動していけば、社会は動くと感じて
活動している人々が地味に動いているところにもっと視点を向ける意義を感じました。 

ヒロさんとは、1年前の紀伊国屋ホールでの公演がご一緒だったそうです。
そこでのお話は
平和な地球を目指すために必要なのは、分かち合い適応していく能力を
思い出すこと。
人類が進化の過程で、‟旧人”から‟ネアンデルタール人”と”新人”に分かれた後、
脳の容量が一緒だったのに、体の大きなネアンデルタール人の方が絶滅したのは
その強さゆえの結果だったとか。
‟新人”はこの大きさの生物としてはとても弱かったから、争わず食べ物を分かち合い
生き延びた。(なるほど・・。)

戦争が始まったのは人類が全大陸に行きわたり、その後
国というものができてからで、この潰しあいをやめないと
ネアンデルタール人の二の舞になってしまう・・という事らしく
そもそも、もう世界平和を目指すはずの‟国際連合”が‟国の‟際”と称すること自体が、
良くないのだと。世界平和連合とか、地球連合という名称にするべきだと。(なるほど・・)

まあ、いきなり国をなくす、といっても難しいと感じながらも、

女性主導の世界にしていくことが世界平和につながる、というお話しは一理ある、
と思いました。
もともと、女性の中に眠る母性本能は、生まれる命をそれぞれ、そのどれも生かし、
伸ばそうという意識を持ち合わせているそうで(それはわかる気がする)、
闘争本脳の男性ではなく、
女性が主導となり皆が母性本能を発揮していけば
世界は平和になると。

トークライブのメインは、チャップリンの映画のお話しでした。
『モダンタイムス』のストーリに沿いながら、
合理化の波にのまれ、機械の奴隷になり、思考の働かない大衆になるのではなく、
一人の人間として幸せな世界を求めていこう、と伝えているかのような
彼の代表作もまた、平和への志という点で、ヒロさんが共感し伝えたいものだったと思うと、
masaが偶然にも今年の夏ライブに、この映画の主題『SMILE』を弾き語っていた
記憶がオーバーラップしてきて、
「大切に歌っていってね」とメッセージが繋がったようにも感じました。

テレビに映らない(映れない)ところで、活動をする必要性と
それを見聞きする耳を持つ重要性をあらためた学びに感謝です。