天使の全力投球を見て
歌のレッスンへ向かう道すがら、駐車場の向こうの方から
何かを訴えたい幼い男の子とお母さんが歩いてきていました。
その男の子が、周りの空気をグワ〜ンと吸い込んだような気配を感じた
次の瞬間
「わ〜〜〜ん!!」
と始まりました。この小さい身体のどこからこれだけのエネルギーが出るのかと思うほどの大声を出し続けて、
それはそれは悲しそうに全力で叫び何かを訴えています。
このごろ、こういう光景に遭遇すると、
彼らの無限大の出力状態に感心し、思わず微笑んでしまいます。
悲しそう、というよりは絶対に届かないであろう高い所に実っているものに絶対届かせようとばかりに
大音量での発声を継続できる、あのエネルギーに触れると、
子どもは大人のもちえぬ‟別エネ”カプセルを体内に保持しているとしか
思えません。
幼子のエネルギーはとても真似できませんが
自分にとってとても大事なことが絶対一番大事である!と迷いなく
全エネルギーを投入する姿は、私たち大人にも思い出すべき重要事項かもしれない
と思ったりします。
そんな尊い天使としての日々を重ね、自分にとってとても重要なことを回りの人々にとって重要なことは
異なっているものだ、ということを社会経験を通して学習するにつれて
あの、エネルギッシュな主張が功を奏しないことを知り
エネルギーを出し惜しみするようになって、
・・・
大人になったころには、自分にとって重要なことは何だったのかも
分からなくなったりしてくるのではないでしょうか。
自らのエネルギーを惜しげなく振りまいている天使の姿から
生き方を考えるヒントを与えられる恵みに感謝です。