生クリームを泡立てる夜
自分のために生クリームを泡立てたのは、いつ以来なのか、
思い出せないくらい遥か昔のいつか、以来であることは間違いありません。
特にそうしようと決めていたわけでもないのですが、
夜遅くにmasaと二人で帰宅したあと、夕飯をなんとか終えて息を吹き返した身体のどかかから
‟いっしょに食べてくれる相手がいるんだから、ちょっとスポンジにクリーム飾ってみたら?”
と呟きが聞こえてきて、
15センチの小さなココアスポンジに、マスカルポーネとココアをはさみ、
冷蔵庫にちょうど残っていた生クリームを泡立てて、キャンドルスタンド的なケーキ
(つまり、ろうそくが大きいということデス(;´∀`))の完成。
朝、目覚めの電話に間に合わず、切り替わった留守電に向かって
メッセージを残してくれていた母の、ただ一言を録音しておきたい気持ちになりました。
生まれたばかりの赤ちゃんに語り掛けるような、
自分のできる 最高に可愛い(と思われる)声で気持ちを表現しようとしているその声は、
一人ぼっちで、何も持たずに生まれてきた日の自分のことを思い出させてくれました。
そして、このように何十年も無事に年を重ねてくることができたのは
無償の愛を含めた、いま持つすべてのものを与えられ授けられてきたからこそだと
純粋な感謝で一ぱいになりました。
日々、思いほどには、立派に1日を使いきれないけれど、
感謝で幸せに満たされる日を与えられていることをつくづく幸せだと思います。