~音楽と自然の力につつまれて~ e.w.Hanaの記録

幸せになりたい!幸せを分かち合いたい!言葉ではうまくコミュニケーションが取れないけれど 音楽はできる青年との暮らしの中で、 目の前に起こる出来事をどのように受け止めるか 自然の力や音楽の力に癒されながら模索していく日々の記録です。

クレーの時間 と ‟ちょっと不調”に効くごはん 

峠を超えたといってもかなり強い風雪が
夕方まで続いていました。

なぜか朝の送迎中、車の中で咳っぽくなっていた喉が気になり、
酢ハスが冷蔵庫にあったことを思い出し、数枚をお昼の友にしました。
(お正月に、花形に切ってもらった子たちはみんなお正月に無くなったのだけど、
なれなかった子たち(*´▽`*)がこんなところで活躍するとは。)
             
‟白い食材は「肺」を潤し、喉の渇きや咳を鎮めてくれる”という薬膳の考え方にも
合致していますが、レンコンはまだ薬をのめない小さな赤ちゃんの咳止めとしても
むかし教えてもらって、すりおろして湯で溶いて、使った記憶があります。

‟白”のなかでも、咳を鎮めるというところでは梨と大根も効果があるそうです。

この輪切りのハスを4切れ食べました。
すると、午後からは、すっかり咳が治まってしまいました。
ひどくなる前であれば、こんなに効果があるものか、とあらためてびっくりです。

このような知恵も、
生きたものを口に入れ生きていきたいと思う者として、受け継いでいきたい
大切な事です。

masaの帰宅を待つ間、作業をしながらパウル・クレーのDVDを観ました。
この天使の絵は谷川俊太郎さんの詩集などで有名ですが

天使だけでも色々いることを知りました。

音楽一家に育ち、バイオリニストとして11歳でオーケストラに入るほどの腕前だった
クレーにとって、音楽は愛人の様なものだったと、表現されていたほど。
毎朝絵を描く前に、数時間バイオリンを弾いていたそうで、
ピアニストの奥様といつも奏でていたソナタは、(クレーの息子の記録によると)
”新しいものは弾かず、バッハ・ヘンデルモーツアルト・ベートーベン・シューベルトだけだった”
とのこと。
この5人を別格とする繊細な好みもまた、とても興味深いと思いました。

また、‟自然”に大きく傾倒し、芸術を通して自然の本質を見出すことが
大きなテーマだったということにも、後に、‟目に見えぬものへのアクセスも可能になった”と
いうことにも、魅力を感じずにはいられませんでした。

ピアノ教師の奥様が生計のために仕事を増やすと言った時
「自分に家事をする時間はない」と言いながらも、子どもには
手製の人形を使って人形劇をしていた、などというエピソードと、その
何とも手の込んだ人形たちを目にすると、
今、生きていたらとても多くの人が彼に共感したであろうと思いました。

スイス生まれでありながら、ドイツに住んでいたばかりに、
ナチス政権下で弾圧され人生の前半のように存分に探求を掘り下げ
広く世界に影響を与えたであろう活躍に及ばずして亡くなってしまったことが
残念です。        
彼が描いた、様々な‟天使”、自然を突き詰めたところの色彩を表現した‟格子模様”
などと、食べるために書いていた絵画を合わせると9000点もの作品を残していたそうですが
売らないと決めて手元に置いていたものも含めて、全ての作品の詳細なリストを
記録していた、という几帳面さも含めて、
生きている彼の話を聴けたら、楽しかっただろうな、と思いを馳せたひと時でした。

クレーは、音楽をどのように聴いていたのだろう。
自然を、どのように観ていたのだろう。。。。

気づけば夜。
夕食は、イカとセロリのレモン塩炒めでした。
流行りのレモン塩を作っているわけではなく、塩こうじに生レモン果汁を使ったものです。
汁物は、ダイコン・玉ねぎと鶏のつみれを和風仕立てに。

イカは「血」を補い巡らせる食材。冷えにより「血」の巡りが悪くなりがちな時にも
良いですね。
セロリのように、香る野菜の類はリラックス効果があるので、
この二つで、今日のような天気でギュッと固まった身体をほぐすのにちょうど良かったかな。

ダイコンは「肺」を潤し、鶏は体を温める食材。

どれも、効能を考えて作ったという訳ではありませんが、適当につくって並べてみたら
理にかなっていた…という感じです。本能とはこんなものです。

吹雪を寒いな〜と感じたり、芸術に憧れたり、温かいご飯で満たされたり、・・・
生身のヒトらしく、いられている今に感謝です。