「用件に入ってもらおう。」
改札口に上がってくるmasaを、駅のベンチで待ちながら
読んでいた本の一節に、思わず「グッ・・・!」と
笑い声を押さえてしまいました。
これはドストエフスキーからニーチェ、ゲーテ、『平家物語』、漱石、
などなど、その文体や語彙から日本語を磨く養分がたっぷり含まれている
作品の読み方、出し方(入れた語彙のアウトプット)などを次々に教えてくれる
斎藤孝さんのご本です。
氏には、「ゴルゴ13(サーティーン)に叱られるタイプ」と呼ぶ人が
いるそうなんです。これって、わかりますか?
ゴルゴ13は、依頼主がよけいな話をすると、
「用件に入ってもらおう」 と即座に断ち切るのだそうです。
つまり、実際に喋った時に、話がまどろっこしいタイプの人。
私が子供の頃から気になっていた、我が母親(!)です。
今の視点で見ると、調子が悪いときと良い時とはありますが、
総じて前置きが丁寧すぎて、本論を自分が忘れてしまったりする時も
あるので、私が大人になってからは、‟本論”を見失わない程度に
誘導しながら聞いているのですが、
もう少し幼いころの私は、前8割の母の話が始まると
我慢しきれなくなって「それで?述語はなんでしょうか?」
などと、よく切り出したものでした。
まさしく、毎回毎回この気分でした。
「用件に入ってもらおう。」
あの時、こう言えば(ゴルゴ13の声で)良かったんですね〜。(*^^*)
つい、母が喋っている長い前説明を頭の中でBGMにして
「用件に入ってもらおう。」と言う自分を重ねて、ひとり
大ウケしていたひと時でした。
漫画も含めて、もう少し教養が深ければ
母とのやり取りに限らず、どなたが相手でも、豊かな表現のなかに
面白さをかもし出せる豊かな会話ができるのだと
思いました。
情報だけではない言語の役割を見直せるゆとりを持ちたいこの頃です。
夕飯クリップ☆彡
「あまおう」を練りこんだデザート感覚のお豆腐を求めてみました。
ちょっと慣れないと、最初のひと味は微妙・・。
イチゴジャムなどをトッピングして完全なスイーツにした方が
合うかもしれません。・・・でした。