「よくわからない」
‟よくわからない”という言葉をふと耳にしました。
‟よくわからない”という感覚が発生すること、
それを口にできる、ということは
その人が普段、‟わかる”という感覚を得られることが普通に
ある程度確保されている、ということなのだな・・・、
そういうことが当たり前の生活を送っている人と
そうでない人間の2種類が存在する、ということを、
このごろあらてめて感じます。
‟よくわからない”と言える世界に生きていることが
どれだけ幸せで明るい事か。
自然科学についての‟わからない”は夢もありますが、
生きていく上での様々なことについては、‟わからない”
と思っても、その事について説明してもらえない、或は
解明する手がかりを得られない、ということが
度重なって(つまりないがしろにされて)生きていかなければならない立場に居る人は、どんどんわからないことに麻痺していきます。
自ら問題をひも解くための足がかりが
与えらないまま人生を進んでいることに、ややマヒしかかっているのは自分もその例外ではないことに、気づきました。
健全な生活を送る人のなにげない言葉が
とても羨ましくも思う今宵です。