~音楽と自然の力につつまれて~ e.w.Hanaの記録

幸せになりたい!幸せを分かち合いたい!言葉ではうまくコミュニケーションが取れないけれど 音楽はできる青年との暮らしの中で、 目の前に起こる出来事をどのように受け止めるか 自然の力や音楽の力に癒されながら模索していく日々の記録です。

‟乗馬”に流れるもの

昨日の朝までコブクロだった我が家のBGMが、夜から静かに変わっていました。
クリスマスソングに・・・(*'▽')
masa担当)

自分の演奏スケジュールが終わるまでクリスマスのCDをかけていなかったことに
逆に私が気づきました。つい数年前までは、自分の予定問わず
クリスマスCDをかけていた気がするのに、
何かが彼の中で変わったのね。。。

昨日までに降った大雪が全く排雪されない道路状況は
片側2車線の道路が、いつもの冬なら1.5車線くらいに減るところが
完全な片側1車線になっているために経験したことの無い込み具合
でした。
札幌市内の積雪記録が50年ぶりというから、まあそうなのでしょう。


そのために、車のラジオから流れるクリスマスソングもニュースも沢山聴きました。
ベニスの商人』は完結しましたし、
ジャズシンガーさんのクリスマス・ニューアルバムも数曲聴けました。


日中の活動時間のほぼ半分をこうして移動に費やした変わった1日の終盤、
家に辿りつき、ほっとしたところで乗馬に挑戦する男性の番組に出会いました。
      
          ☆   ☆   ☆   ☆    ☆

それは
4年前まで競馬の華やかな世界で活躍していた元騎手が、落馬事故で脳損傷
起こし、記憶や味覚などの高次機能障害になり、騎手生命を絶たれた後、
東京パラリンピックを見据えての乗馬出場を目指したトレーニングを追う番組でした。

元騎手だったことが、裏目に出て馬を力でコントロールしようとする癖が
馬術の障害になっていることが、よく説明されていました。
乗馬の基礎からを、選手としても多くの優勝経験を持つ指導者のもとで、
「ひっぱらない」「力をいれるから、うまが分からなくなっている」とか、
声をかけられながら求められていることを見ていると、
masaが普段言われていることと同じで、そういう意味で、普段客観的に
他の人が乗る姿を見る機会がないmasaには
とても良く分かったと思います。録画していなかったことを後悔。

その彼の相棒は競馬下がりの馬で 乗用馬としてはまだ荒く、
騎手としてやっていた彼が‟自分ができていない”ことが分かりにくい、と
北海道から神戸まで、有名な優勝馬を使った合宿に行って
よく訓練された馬の動きを知る練習をしてもらいます。そんな
恵まれた練習環境を羨ましく思いながら、番組が進みます。
大会では、技術的にはクリアしているはずの動きが
9分間の乗馬進路を忘れてしまい(脳障害のため)進路違反で点数に及ばず
涙を見せるシーンもあり、2日目も同じ失敗を繰り返す。
‟あ〜・・masaもきっとここで苦労する”と
思っていたことを目の当たりにし、やっぱり・・と同情したり。

それでも、彼が乗っていた馬は、自分の相棒ではなく
すでに数々の優勝経験を持つ名馬なのです。
そこまで(馬を使わせてもらえる)できる環境にやはり
羨ましさを感じながら、
まだまだ固い上半身の彼の動きを見ていると、
masaがそれよりは自然に乗っていることを感じたりして
久しぶりにmasaの乗馬が‟上手い”と言ってもらっていること思い出し
その意味を少し理解できたかもしれません。
「脚は良くないけれど、上半身はmasaの方がきれいね。」などと話しかけたりして。

技術の向上を実感できる馬にも乗せてやりたい、
というどこかに預けていた気持ちがほんの少し思い出されました。
でもその次の場面で
「馬を動かそうとしたらだめ。馬の動きに合わせなければ楽しそうに動かない」
と指導されている言葉をきいて、
masaが乗馬が好きな理由はここにある、と分かった気がしました。
‟馬の動きに合わせる”という点では天分がある気がする(合わせすぎだけど・・)
だから、masaは、競技用に素晴らしい馬に乗りたいという欲がないのだな・・と。
自分の‟馬術”を向上させたいということではなく、馬の意に沿いながら
一緒に風受けることに楽しみを見出す純粋性が、人馬一体の姿を現しているのだと、
少し納得したのでした。

音楽も、馬術も源は同じようなところに通じていることを
masaを通じて学んばせてもらっているのは私のようです。

     ☆   ☆   ☆   ☆    ☆

masaの相棒(馬)のいる山ではミニチュアホースの光太郎が雪に埋もれてしまうほど
の積雪のようで、除雪が間に合わず、今月は一度も乗れずになりました。
こんな大雪はみんなが初体験です。

メリークリスマス☆