生きているからこそ
「生きていると、いろんなことがありますよね・・。」
何も言わずに始めても、確実に私がこまらない髪に仕上げてくださる
長年のお付き合いの元某有名店のヘアスタイリストさんに、
「どのくらい切りますか?」
と聞かれて、
自然に「すてきな証明写真を撮れる感じで(*^^*)。」
と、事情を話すことができました。
それにたいして、冒頭の言葉を返せる彼女には、
命への不安と対面しているという現実があります。
そう。
だから、
「そうですね。今の私も、これは、生きている証ですね~」と、
口から出てしまいました。。
何て前向きな!!会話だったことでしょうか。
(お互いに)
自分たちが向き合っている全てをさらけ出し、でも
重くない軽やかな笑顔で、楽しく&真剣に今向き合っている日常を
吐露し合いました。小さなお子さんの教育やおしゅうとさん達との
お付き合い加減、家族の関係などについて、伺い、
見かたを述べてみたり。
それにしても、、、
抱えられるほどのコンパクトな鏡一枚、
と、水の霧吹きとドライヤー-だけで、
洗ったのは昨日、という、決して若くない髪を、
洗髪も、整髪料もなくサラサラツヤツヤに仕上げられる技は、
見ていても、盗めない手品のようなワザです。
そして、そんな賞賛さえ必要のない、彼女の‟当たり前”の技術を
世の多くの若い美容師さんたちに伝えられればよいのに、
などと、思いながらの帰途に満たされていた自分が居ました。
それぞれの才能を持つ、この世の分子たちを
感じられる場所にいることに、感謝です。