最後の時の顔
編み花の皆さんの所に向かう途中のラジオでの話題。
漫画『あしたのジョー』の最後のシーンで、ジョーが死んでしまったのか
生きているのか、というところははっきりしないまま終わっているけれど
実際はどうだったのか、という話。
ちばてつやさんがある地方の講演で突然なさったそうです。
それによると、ある検視官がこのジョーの最後の描写を観て
ジョーは死んでいない、と判定したとか。
その理由は①肘を膝につけて座っているが、死んだ人間はこの体勢はとれない。
②死んだ人間は口角を上げることができないが、ジョーは口角を上げて
微笑している。
この2点から見て、ジョーは生きていると2年前に教えてもらったのだそうです。
・・ということは、作者自身はジョーが生きているのか死んでしまったのか
わからないまま描いていた、ということですね、
などと話は盛り上がっていましたが、
私は違うところが気になってしまい・・
それは、
人は死ぬと口角があげられないから微笑して死ぬというのは無理なのだ
という部分で、
ならば、‟微笑んでいるかのような死に顔”と形容されるお顔は
どんな表情なのだろう、と。
出来れば、自分も微笑んで死にたいと思うので、
その表情を(口角を上げずに)いろいろ練習してしまいました。
死んだ後は目も閉じていますから(開いていたらコワいですね)
目で微笑むこともできない、で口角も上げずに
笑顔を表すのはなかなか難しいです。
本当に内面から湧き出る穏やかさが醸し出す表情でそうなるのでしょう。
人生の最後に残す表情が、そんな満足げな顔になるように、
1日1日を十分に生きて行きたいとあらためて思うひと時でした。