~音楽と自然の力につつまれて~ e.w.Hanaの記録

幸せになりたい!幸せを分かち合いたい!言葉ではうまくコミュニケーションが取れないけれど 音楽はできる青年との暮らしの中で、 目の前に起こる出来事をどのように受け止めるか 自然の力や音楽の力に癒されながら模索していく日々の記録です。

短編映画に感動☆『自転車』(インド)

朝、masaと二人のデンタルチェックを終え、ホッとひといきついたところで
今日がカルチャーナイトであることに気づきました。
まったくノーチェックでしたので、ラッキーな感じです。
            
カルチャーナイトとは、札幌市内にある公共施設や文化施設など
100か所い儒を夜間開放し、各施設が持っている特色を生かした文化プログラムを
市民(市民でなくても)が参加して楽しむ行事です。

体験などのイベントは事前予約が必要なので、ちょっと今日では間に合わないのですが
私的には、豊平館のレコード鑑賞会・夜間無料開放か、近代美術館の
常設展示無料開放+ギャラリーコンサート
北海道銀行ロビーでのサックスコンサートあたりに焦点を
絞りつつ、徒歩2分の図書館でのイベントと合わせて
masaに相談してみました。


これまでのカルチャーナイトはいつも
図書館(国際短編映画際の過去優秀作+ジャズボーカルバンドのライブ)
でしたので、他の所に行ってみたかったのですが、
masaの選択は図書館でした。(;´∀`)。

ところが、このチョイス、今年は大当たりでした。
札幌国際短編映画祭は10月にあるのですが、この規模が今や日本一に
なっているそうで、集まる作品の数質共に年々グレードアップしていることが
説明以上に上映作品でよくわかりました。
3年前に見た時よりも、完成度の高い作品ばかり。

ここで最後に上映された20分の映画の話をしたいと思います。
『自転車』というインドの作品。昨年の映画祭参加作品で
今年の10月に観ることはできませんので、あらすじをお話してしまっても大丈夫ですね。

〔あらすじ〕__________________________
7〜8才の少年二人が、海を見ながら話している場面から始まります。
夢ってある?と片方が投げかけた話題で、一人の少年は「世界旅行をしたい」と言います。
世界じゃなくても、インドだけでもいいから旅行をしたい。と。
もう片方の少年は、なかなか思い浮かばず(夢を持てるような生活ではない感じ)
偶然通りかかった自転車練習をする親子を見て「自転車!」とひらめきました。

二人の少年の仕事は靴磨き。
手際よく、軽妙な会話を楽しみながら、磨いていますが
7時に元締めである大人が来てその稼ぎを渡すことになっています。
渡さないとひどく殴られることを知っている二人。

ところが、「自転車」がひらめいた方の少年は次の日から
毎日5時までの稼ぎを持って貸自転車屋に行き、自転車の練習を始めます。
お金が足りなくて断られても、粘りで店主の首をたてにふらせ、
うまく乗れず転んで自転車を壊してしまったり、
トイレ中に自転車を盗まれて取返したり、小さな障害を超えながらも
‟自転車”という夢に向かう少年の物語のように見えます。

何日も連続して親方を避けて早帰りし、自転車の練習に行く友に
もう一人の少年が「どうして自転車の練習に行くの?」と聞かれると
「僕の夢は競輪選手!」と答える少年。そうか、競輪選手になってこの貧しさから
抜け出そうと思ったのか、と。

1週間自転車屋に通い続け、土曜日、また5時に道具を片付けて行こうとする
ところへ、親方が立ちはだかります。彼がまだ小さな子供であったことを
思い出させる120%の恐怖心で親方の暴力にひれ伏す少年に、その男は
「今度やったら、脚の骨をへし折って物乞いで稼がせるぞ」と言って
立ち去ります。

その日、お金は巻き上げられてしまいましtが、
泣きながら自転車屋のおじさんに交渉します。
「お金はないの。でも、明日1日自転車を貸して」と。

翌日の日曜日、約束の時間に二人の少年はまた初めのシーンの場所で
待ち合せます。
自転車をもって後から現れた少年が
「お誕生日おめでとう。僕からのプレゼントだよ」と言って
後ろに置いた自転車を指さします。「え?」という少年に
「旅行したいって言ってたでしょう。今日は世界旅行は無理だけど
まずは夕方まで日帰りでムンバイ旅行だ!」と言って
‟自転車の後ろにのせてあげて、旅行させてあげる”ということが
本当の彼の夢だったことがここでわかります。

その、自転車に向かうもう一人の少年が立ち上がると、
その少年の脚は折られていました・・・・・・・・。


なんとも重い、現実と友情のコントラストが
胸に突き刺さるラストシーンでした。
こんなに、辛い環境に居る二人なのに、語り口はいつも大人と張り合う
ユーモアたっぷりで、靴磨きの仕事中も賑やかで明るく、
深刻な会話も表情も、映画中一切出てきません。

だから、つい騙されてしまったのです。ラストシーンを観るまで。

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他に上映された作品も含め、気付くと
非人権的な子どもの虐待をはじめとした社会の闇や、
幼くしての大病や戦争、環境破壊、などクローズアップされた『負』が
私たちに‟よりよく生きるエネルギー”として変換され放出されていました。

それは、ただ楽しくつくられた作品よりも
ずっと、勇気を与えてくれるものなのだと。

短編映画って、いいな。。。と初めて実感できました。
札幌国際短編映画祭は10月10日〜16日です。
約200本のノミネート作品を観ることができるようですよ。

   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆
映画とライブの間の待ち時間用にカットして持って行った
焼き栗のタルトを2ピースも食べ、更にパンとお菓子もお腹に納めてしまった
私たち。さすがに帰宅後お腹は満たされており、
本日の夕飯はサラダのみでした☆彡。
              
           マグロ缶にコーン・マヨ+青ジソ・・・♪