~音楽と自然の力につつまれて~ e.w.Hanaの記録

幸せになりたい!幸せを分かち合いたい!言葉ではうまくコミュニケーションが取れないけれど 音楽はできる青年との暮らしの中で、 目の前に起こる出来事をどのように受け止めるか 自然の力や音楽の力に癒されながら模索していく日々の記録です。

偶然の奇跡

今日は13か月の暦でいうところの‟青い夜”の13日間の最終日らしく
過ごしていきたいな、と思いながらスタートした朝でした。

そして、結果から申しますと、想像をはるかに越える実り受けとりました。

まずは朝、masaを修業先に送り届けた後、ちょうど良い時間にスタートだった
小さなコンサートに伺いました。
自宅のすぐ近くなのに、こんな素敵な良く響く空間があったなんて!
と思ったら、普段は、窯を持つご子息の陶芸作品のギャラリーになっているとのこと。
フルートと歌が中心のコンサートでしたが、とても響くので、アップライトピアノとノーマイクで、とても心地よく音楽を聞かせていただきました。

ご子息の作品であるコーヒーカップでいただくコーヒーは、
オリジナルブレンドの有機豆とのことで、これもまた逸品でした。
とても素敵なカップも、手作りのかわいらしいクッキーも
画像に納める余裕に至らなかったのは
ここで、出演されていたフルート奏者のお一人に、来月、masaと曲を合わせて頂く方が
いらしたからです。
丁度タイミングよく、紹介していただくことができて、
急遽、忙しく(?)なってしまいました。

とても気持ちの良い、素敵な空間に居られるということが
時間をしばし忘れられる心の癒しになることを、また知らせていただいたひと時でした。

   ♪    ♪    ♪    ♪    ♪

そして!今日はmasaも演奏タイムが控えておりましたので、セッティングを手伝うためにそのまま修業先へ直行。
「こんにちわ〜」と楽器一式を運び入れ、セッティングをしようとすると、「あ、今日は2階でおねがいしま〜す。」と声をかけられ、
いつもの場所はお誕生会をするので、とのこと。
‟2階”、とはいつもmasaがお世話になっている方の、いわばホーム的な場所ではあるのですが、
毎回楽しみにしてくださっている一階の方たちとご一緒できないのも、
なんとなく申し訳ない気もして、演奏を始めての2年足らずで、初めての事ですが
「来週に延ばしましょうか?」という言葉が、私の口から出てきました。。。

(この時間になって思えば、
 これがこの後のできごとに続く第六感だったのでしょうか。)

今回は、masaが昨晩から「演奏がんばってね。」と何度か自分で口にしていて、
珍しい事もあるものだと、彼の内面に何か変化が起きる理由があるのかもしれない、と
気に留めていたほどでしたので、そのつもりで出かけていたmasaにしてみれば
突然のキャンセルですっきりしない感じもあったことでしょうが、
まあ、こんなこともあるよね、と落ち着いて話を聞いてくれたことに
感心しながら、帰途の運転をしていました。
   
       ♪    ♪    ♪    ♪    ♪

お仕事は、いつも通りの時間までさせていただきましたが、私が迎えに行っていた分だけ
いつもより30分くらい早めに家の近くまで来て、「あっ!!」と
ある喫茶スペースに立ち寄ることを思いつきました。

1年ほど前に、あるご縁で練習にお邪魔させていただいたことのあった
英国風のサロンスペースで、週に1日、木曜日の4時までだけオープンする
喫茶を始められた、とうかがっていた館のことが頭をよぎったのです。
ここのピアノはとてもすばらしく、吹き抜けの空間も、洋書に囲まれた雰囲気も
憧れるものですが、いつもはここを通り過ぎるのが3時過ぎなので、なかなか
立ち寄るチャンスがありませんでした。

かなり奥まった住宅街です。どんな方がお客様でいらっしゃっているのかしら、
などと思いながら、入って行くと・・
先に入って行ったmasaが、ドアの向こうで何やら声をかけられています。
慌てて後を追いかけていくと、
6年前に、大きなホールでコンチェルトをさせていただいた時にお世話になった方が、偶然いらしていました。
その後、一度masaのコンサートにもおいでいただいていましたが、その時以来
ご連絡先もわからないままでいた方です。

(またまたここでも、素敵な空間と素晴らしい響きのピアノの風景を写真に収めるチャンスは逃し続けます・・)

お話を伺う中で、
この館のオーナーは、masaのピアノの先生の小学時代の同級生だったのですが、
この紳士は、オーナーとの高校時代のクラスメイトだったそうです。
masaはどちらの方とも音楽繋がりですが、そのお二人は面識はありません。
・・・ということが判明しました。
            
何と不思議なご縁なのでしょうね。
そして、今また企画しようとしている大きな演奏会に向けて、壁を感じつつ
悩んでいらしたところにmasaが姿を現して、(masaは彼が手掛けた演奏会の第一回の出演者でした)
「これは、次の企画もがんばれっていうことだね!!」ととても喜んでくださり
だくさんお話をしてくださいました。

           ♪    ♪    ♪    ♪    ♪

短時間の滞在時間、しかも初めての来訪だったとのことで、
めぐり合わせて頂いたとしか思えないご縁に温まった気持ちを追い打ちするかのように
先ほどから温かく声をかけてくださっていたKさんが、
「では、ショパンを一曲。」と、さっさとピアノに座り、
『遺作』の調べが・・・・。

Kさんは札幌在住のピアニストのなかでも、大変有名な方で、
その素晴らしい演奏をあちこちのホールで聴いていた私たちにとって、
これもまた奇跡的な演奏でした。

喫茶タイムにその方がお手伝い(?)していらっしゃるなどとは夢にも思わず、
そこまでの時間の中でお声をかけて頂いたり、他のお客様とのお話の様子を垣間見ながら
「えっ???Kさん?・・・」と
(ヘアスタイルが変わっていたのとそんなに間近でお目にかかったことがなかったので)
目を疑っていました。

天から降ってきたご褒美のような、ショパンでした。何という贅沢な!
ホールではなく、リアルなピアノをこんなに近くで聴けるなんて。

             ♪    ♪    ♪    ♪    ♪

そして、他のお客様が帰り、私たちだけになったところで、
オーナー様がmasaに「ピアノ、弾いて行って?」と声をかけてくださいました。
そんなつもりもなかったし、今日は朝からお仕事の帰りのmasaは全くピアノを触っていなかったので
恐れ多かったのですが、
昨日の今日(ありのままで今を行けばいい)だったので、
車に積んであった演奏タイム用の楽譜があったことを思い出し、取りに行きました。

戻ってくると、
もう弾いてる・・・・・・・・。
「音出ししていいよ〜」と声をかけられて、反射的にイタリア協奏曲を始めていました。
半年くらい見ていないのに。バッハなの。・・・
そして、母が持って入った譜面を弾いていたら、終わる頃にkさんが
お部屋に入ってきて、良かった、と声をかけてくださいました。

それをきっかけに、Kさんの演奏に対する私の思いをお話したり、
それにこたえて、弾いてくださったり、masaのピアノに関して
様々なお話をしてくださいました。
尋ねられてわかったことですが、kさんとmasaの先生は(世代は違いますが)師弟関係的にも
親戚関係で、これからも気兼ねなくご教授を乞うことができそうなご縁を感じました。

3日分くらい、長々と書いてしまいました。
それほどに奇跡的な偶然が重なった1日でした。
              
             ♪    ♪    ♪    ♪    ♪

帰宅すると、そんな私たちの1日を象徴するかのように、小包が一つ届いていました。
                
masaが生まれる時のために手編みした、コットンのブランケットです。
生まれてから、クーファンの中におさまっていた時代に、ずっとmasaを包んでいたもの。

数年前に出産した友人にクーファンと一緒にお貸ししていたものが、今日、舞い戻ってきました。
私たち親子の原点を象徴する、この白い編み物が、今日を締めくくってくれたように感じられる1日に
感謝の気持ちが溢れました。

明日から始まる第一歩を、また新鮮な気持ちで迎えようと思える1日に感謝です。
 
夕飯クリップ☆彡