~音楽と自然の力につつまれて~ e.w.Hanaの記録

幸せになりたい!幸せを分かち合いたい!言葉ではうまくコミュニケーションが取れないけれど 音楽はできる青年との暮らしの中で、 目の前に起こる出来事をどのように受け止めるか 自然の力や音楽の力に癒されながら模索していく日々の記録です。

リセットの日曜日

10月もまだ一週目ですが、久しぶりにお参りした神宮は
七五三参りの入場者で駐車場も車列を作っていました。
            
七夕は一か月遅れで、七五三は一か月前倒しでするのが北海道。

このところすっかり気温が低くなって、日中でも15度前後となってきた
こともあってか、少しでも温かいうちにお参りを済ませようというご家族が
多いのかしら。
訪れるご家族のメンバーや雰囲気が、本当にまちまちなところが
札幌ならでは、というところでしょうか。
両家3世代の女性が全員和装で訪れているご家族もいれば
お父さんはちょっと強面の感じの、近寄りがたい風貌の方も・・・。
でも、どんな家族も、必ずスナップを撮るときの笑顔は
子どもを呼び寄せ、最高に素直な慶びの表情になります。

神様の御前で、家族に対する愛情と感謝の気持ちを素直に表す人々の
刻印が、境内のあちこちで次から次へと押されている風景には
居合わせるだけの私たちにも幸せを分けてもらえました。

masaの七五三の時の話をしながら、境内を歩いて行くと
あちらの方に何かが貼られています。写真展?

近寄っていくと、写生大会の参加者たちの作品でした。
幼稚園から中学生までの幅広い年齢層の、子どもたちのエネルギーを蓄えた
240枚の写生画は、とても楽しく拝見できました。
私の一番のお気に入りはこれです。
宮司賞を貰っていました。拝殿を写生しているひとが大半でしたが、
この作品のように、お嫁さんや人を沢山書きこんでいる人や、
人だけっていう作品もありました。

色使いも、真面目な色選びをしているものもあれば
そのまま絵本になりそうな、鮮やかな色使いをしている自由さを持った作品も
あります。好きな作品の作者を見ると、
私の場合なぜか小学校の5年生の人が描く作品に好みが集中しているようです。
結構書きこめるようになっていて、それでいて構図や配色の自由さを伴っている
黄金時代ってこのくらいなのかもしれませんね。

感想を口にしながら、masaと歩いて行くと、
えっ?この絵、なにが飛んでるの?
 人に見えます。天使?霊?この子の目には何かこういうものが飛んでいるのが
見えるの?      
ひときわその視点の斬新さに一人盛り上がっていると、
「トンボだね。」
と冷静なmasaの一言。

あ、っトンボなんだ・・・。
すぐにトンボだとわかるmasaの感覚がこの作者に近いのか、
私が鈍感すぎるのか???

ギャラリーで十分楽しませていただいた後は
この頃いつも混雑していて近寄りにくかった茶屋で
今だけの‟栗おはぎ”と‟新米大福”をいただき、
しばしまったりして、帰ってきました。

まったりしたのもここまで。
今週後半にちょっとした演奏の機会が急遽セットされた関係で、
久しぶりにまとまった時間を練習に費やしました。

・・・一つの人生の中に、本当は何回の人生が組み込まれているのだろう、と時々思うことがあります。

昨晩、目の前で荷物の前に座り、薬の袋を整理していた母と
静かにいびきをかいている父の姿が幻だったかのように
今日ぽっかりとあいたそのスペースから感じる空虚感は
今は‟ここ”からいなくなっただけ、という現実が、
‟ここ”からいなくなったのか‟この世”からいなくなったのかが、わからなくなる日も
来るだろうと思うし、現在の真実も本当の所は危ういのだということを何となく
伝えているような気がします。

今日のような日は、人生の中の小さな小さなリセットの節目。

両親と、ともに過ごせる時間をこうして与えてもらったことを感謝するとともに、
今当たりまえのように思っているmasaという家族と過ごせる時間をもっと大切にしよう。
そして今日、目の前から姿が亡くなった親たちが、まだちゃんと
健在であることにひときわ感謝を感じる今宵です。